*
この間、蒼と仲直りをした。
というか、謝ってきた。
あの蒼が。
それから一週間が経とうとしていた。
ー帰り道にて
「はい、オレの勝ち☆」
ま、負けたー!?
アタシが蒼に?
「う、嘘だ!
何かの間違いでしょ。」
明後日から夏休みなのに。
気分は最悪。
「よ〜く見てみろよ。
合計三点差でオレの勝ちだぜ。」
そう言って、紙を見せびらかす。
そこには、テストの合計点が計算されている。
もちろん、アタシと蒼の。
あり得ない、負けた事なかったし。
「じゃ、罰ゲームな。」
「ジュース奢ればいいんでしょ。」
確か、ジュースって言ってた気がする。
「それじゃつまんねーし。」
つまんなくていーです。
「んー、もともとパシリだしなー。」
そーいえば、パシリも解放されてないんだ。
「あ、花火大会あるんだよな。」
「うん。
8月の最初の週だったかな。」
「じゃあ、オレと行こーぜ。
必ず、浴衣着用で。」
は?
アタシと蒼が?
「やだ。」
「駄目。
命令だから。」
うー、言い返せない。
「約束な。
もちろん、パシリも続行だけど。」
このドSヤロー!
そのうえ、
命令違反はお仕置きだから♪と、耳元で言われた。
もう駄目だ。
逃げられない。