‥帰って来ねー。
葵、返事とかどうしたんだろ。
付き合うんかな。
色々と考えながら葵の部屋で待つオレ。
ハァ、かっこわりー。
ーガチャ
「‥よう、おかえり。」
ちょっと驚いたような顔の葵。
「‥。」
え?
無言ですか?
「‥なんで蒼がアタシの部屋にいるの?
」
「なんとなく。」
謝りに来たとかかっこ悪くて、言いたくない。
「変態。
バーカ、蒼のアホ。」
酷い言われようなんだけど。
つーか、このやり取り久しぶりだ。
「嘘、謝りに来た。
八つ当たりしてごめん。」
あーあ、言っちまった。
そんなキャラじゃねーのに。
「なんで不機嫌だったの?」
それはお前の事が好きで、嫉妬したから。
‥なんて、言えるかよ。
「ちょっとテスト勉強し過ぎて、イライラしてただけだから。
悪かったな。」
「そっか。」
「なに、寂しかった?」
「別に。」
可愛くねーな、おい。
「へいへい。
そーいや、告白だっただろ?
逢沢の用事。」
「なんで知ってんの!?」
アイツに言われたからだよ‥。
「ひみつ。
で、返事どーした?」
「んー、とりあえず友達になった。
よく柊都の事知らないし。」
よっしゃー、葵まだフリーだ!
ん?
何か違和感。
「え?
柊都って呼んでんの?」
「ん、呼んでって言われたから。」
またモヤモヤする。
「ふーん。
まぁ、着替えてご飯食べ行こーぜ。」
「うん。
そういえば佐保さん達って、いつ帰って来るの?」
ブレザーとか靴下を脱ぎながら、聞いてくる。
早くこの部屋から出たい‥。
さりげなく目を逸らす。
「あー、何か長引くらしい。
夏休み終わるまでには帰って来るっぽいけど。」
そーいや、もう3ヶ月なんだな。
「早く言ってよ。
夏休みも友達、家に呼べないじゃん。」
「オレは、悪くねーし。
一昨日電話で知ったばっかだし。
つーか、受験生なんだから勉強しろ。」
だいたい、今まで喧嘩してたんだから言えねーだろ。
「あー、受験生とかめんどいー。」
「へいへい。
オレも着替えて来るから、着替え終わったら部屋来て。」
「はーい。」