そろそろ時間だな。

これから実行委員の仕事。

アンケートの集計とかめんどい。

「最後にアレ行かね?」

オレが指差したのは、

ーお化け屋敷。

「いーね。」

桜汰が言うと、佐伯も同意した。

「え?!」

葵を見ると、顔が真っ青。

「なに?
もしかして怖いとか?」

「は?
余裕だし。」

声震えてますけど。

「じゃあ、行こーぜ。」

「二人組で入ってもらいます。
‥男女ペアでよろしいですか?」

「「は?」」

「じゃ、オレら先に入るから。」

そう言って、桜汰と佐伯はさっさと行ってしまった。

マジかよ‥。

「‥。」

「次の二人もどうぞ。」

行くしかないだろ。

ーバンッ

「う〜ら〜め〜し〜や〜」

「ギャー、出たー!」

うっせーな、色気ねーし。

「だっさ。
やっぱ怖いんだ。」

いつも強気だから、弱ってるといじめたくなる。

「‥うるさい。
怖くないし、嫌いなだけだから。」

若干、涙目だし。

説得力ねーな。

「へー。
‥手繋いでてあげよっか?」

「うん‥。」

「え!?」

素直に言うなんて思ってなかったし。

ヤバ、ちょっと可愛い。

「‥ほら、手。」

「うん。」

自分で言い出した事なのに、何か照れるんだけど。

何でこんなとこでデレ出してんの、コイツ。

とか思いながら、お化け屋敷を抜けた。

桜汰達に手繋いでるのを冷やかされ、とりあえず殴っといた。

その後、アンケートを集計して、片付けして‥。

やっと、学祭が終わった。