「蒼、遅過ぎ。」
そこには、女装も男装もしていない三人。
「これでも走って来たんですけど?」
暑いし、汗ダラダラだし。
「へー。
ほら、タオル。」
葵がタオルを投げて寄越す。
「ん、ありがと。」
「蒼、告白断ったの?
結構かわいかったのに。」
じゃあ、お前が付き合えば?
「うっせーな。
タイプじゃないんだよ。」
「「へー。」」
桜汰と佐伯がニヤニヤする。
「なんだよ?」
「別にー。」
コイツら本当にムカつくな。
「ねぇ、お腹減った。
早く行こーよ。」
現在、1時。
「そうだな。
とりあえず、外行くか。」
中庭で2年が食べ物出してるし。
*
「蒼、りんご飴とお好み焼き食べたい。」
「は?」
何でオレに言うんだよ。
自分で買えよ。
「忘れたの?
何でも奢ってくれるって言ったじゃん。」
葵の機嫌直すために、言った気もする。
「しょうがねーな。」
葵にりんご飴とか買ってやって、オレも焼きそばとか食べた。
それから4人で校内に戻った。