ー学祭二日目
「キャー、蒼かわいいー。」
「桜汰も似合ってるよー。」
は?
振り返ると、男子がちょうど着替え終わったところだった。
他の男子は目も当てられないほど、ヤバい。
化粧ケバいし、ウケる。 笑
だが、蒼と桜汰は違う意味でヤバい。
似合いすぎだろ!
長い髪のカツラとか被ってて‥。
どう見ても、女子にしか見えない。
「ねぇ、葵。
蒼と桜汰、かわいいねー。」
「六花‥。」
六花もなかなかイケメンですよ?
「葵は‥。
うん、かわいい!」
一応、男装してるんだけど。
身長が足りないせいか、童顔からなのか‥。
どう見ても、小学生?
百歩譲っても、中学生。
「ハァ」
「なに、溜息ついてんだよ?
‥小学生のコスプレ?」
「んなわけあるか!」
「へいへい。
時間、何時だっけ?」
「んー、12時半だったかな。」
アタシ達4人は、シフトの時間が一緒。
実行委員の仕事もあるし、そっちの方が都合が良い。
午前は準備と劇の補助、午後はコンテストの集計と片付け。
で、12時半からクラスの店番。
空き時間は、店番終わってからのすぐ1時間だけ。
「ねぇ、蒼。
今日一日、その格好のままなの?」
「あぁ。
時間ないから、皆このままらしいぜ。」
「へー。笑」
ザマーミロ。
「ザマーミロだと、コラ。」
「あ、口から出てた?
大丈夫、似合ってるよ。笑」