「あーあ、なんで葵と掃除なんか。」

「えー、じゃあアタシ達と遊ぼうよー。」

「掃除とかあの子にやらせればいーじゃん。」

「カラオケとか行こーよ。」

オレは、ニコニコ笑っていた。

心の中では、ウゼー、この女共って思っていた。

「じゃあ、遊んできたら?」

葵が、無表情で言って、教室を出て行ってしまった。

ヤバっ、怒ってる!

「皆、ごめん。
オレのせいでもあるから、やっぱ行くわ。」

そう言って、葵を追いかけて、教室を出た。

「葵、ちょっと待って。
ごめんって。
ほら、アレだよ。
冗談?」

葵は、無視して理科準備室に向かった。


ーガラカラー

「「汚い‥。」」

もう、どこから手をつけていいか、わからないくらい汚かった。

「‥どーする?」

「‥とりあえず、片付けよ?」

葵は、そう言って苦笑いした。

「機嫌、治った?」

「別に、怒ってもないし。」

絶対、怒ってるだろ。