部室に入ると、もう他の3年はいなかった。

もう、弓道場にいったのかな?

急いで、アタシと六花は着替えた。

「アタシたちは行くから、蒼と桜汰はここに隠れててね?
出てきたら、吹っ飛ばすからー。
じゃ、後で。」

ヒラヒラと手を振って、部室を出た。


「「お願いします。」」

軽く挨拶をして、扉を開ける。

ーガラガラ

「あっ、先輩。
おはようございます!」

「おはよー。」

挨拶を返しながら、1年を見た。

見事に女子多いなーと思って、苦笑する。

ぱっと見で、女子20人、男子10人くらいかな?


座っている1年たちに話しかける。

「はじめまして。
弓道部部長の神崎葵です。
とりあえず、今日は見学して行ってね。」

ニコッと愛想笑いをする。

さて、何人残るかなー。

って考えてたら、一人の1年に話しかけられた。


「あ、あの。
蒼先輩と、桜汰先輩は?」

やっぱり、この質問か。

「あの二人はあんまり部活来ないよ。
ほら、今日もいないし。
仲良くはできないと思うよ?」

そーゆー事にしておこう。

あとで、あの二人に説明すればいいし。

「そうですか‥。」

明らかに、落ち込んでる女子が多数いるみたいだ。