アイツ、オレが教室じゃ手出せないの知ってて、挑発しやがったな。
後で、覚えてろよ‥。
*
学校が終わり、4人で弓道場に向かった。
なんか、弓道場の前、騒がしいな。
そっか、今日から部見学か。
キャーキャーうるさいってことは、オレと桜汰目当てか?
今年もそんな季節か。
「あぁ、言い忘れてたんだけど。
蒼と桜汰は今日から仮入部期間終わるまで、部活来ないでね?
一年は、5時で終わりだから、そのあとは来てもいいけど。」
は?
ここまで来てから、それ言うか?
「葵。
もっと早くそれ言えよ。
桜汰、どーする?」
「部長命令なら逆らわないよ。
部室にでも隠れてようか?」
「そーだな。
どっか行って、戻って来んのめんどいし。
とりあえず、行こうぜ。」
部室は、弓道場の外に小さめのプレハブ小屋が建っている。
なぜか、学年ごとで2棟建っている。
真ん中をカーテンで仕切っているから、
男女一緒でも気にしないけど。
つーか、男としてはラッキーって思ってたり?
まぁ、コイツらも気にしてないみたいだし。
最初の頃は、オレらも気遣ってたけどな。