帰り道、当然同じ方向に帰るオレら。

言い合いをしながら、歩いていると家に着いた。

「じゃあ、明日の朝起こしに来いよ?」

「‥うん。
あー、最悪。」

「なんか言った?
あれ、口答えするとかパシリなのに。」

ニヤッと笑ってみるオレ。

すげー、悔しそうな葵。

あー、楽しい。

他の女共を見ても、楽しいとは思わない。

葵は、幼なじみだから、気遣わなくていいし。

多分、葵をからかう時はこんな風に笑ってるのだろう。

自覚はねーけど。

「はいはい。
わかったよ。
何時?
アタシ、朝練行きたいんだけど。」

「オレも行くから。
6時半とか?」

「じゃあ、7時に準備して、起こしに行くから。」

「おう。
あ、宿題やってねー。
なぁ、見して?」

こういう時だけ、素直にお願いしてみる。

「アタシも途中までしかやってない。
一緒にやる?」

「いーよ。
どっちの部屋?」

「あ、漫画途中だ。
蒼の部屋ね。」

「いーよ。
待ってるから、早く来いよ。」

「ご飯食べて、風呂入ったらいく。
理科準備室、埃っぽかったし。」

‥男の部屋来んのに、そんなに無防備でいいわけ?

まぁ、葵のこと女だと思ってないし、絶対襲わないけど。