部屋を出て、階段を降りると…
リビングにノブが、いるのがわかった
話さないといけない…
少しビクビクしながら、ドアを開けた
ノブは、テレビもつけず…ソファに、座っていて
私に気づいているけど、わざとこちらを見ない
きっと、何もかも悟ったんだろう…そう感じた
「…ノブ」
「……なに?」
「話したいことがあるの」
今まで、遠くを見てた目が…スッと、こちらに向いた…
とても、冷たくて…酷く悲しい目…
「…もう、いいよ…わかったから…」
そう言って、また目をそらす
「…ごめん」
「お前は、それでいいんだろ?」
私は、声が出なくて…
「こたえろよ‼︎…じゃなきゃ、諦めつかねぇだろっ‼︎」
ノブの声に、驚いて…身体が、硬直する
それでいい訳ない…けど…決めたから
「…うん、そうだね。やっぱり、ノブへの気持ちは…気のせいだったみたい」
ノブの表情の奥に、怒りが感じられた
その後、わかった…とだけ言って、私の横を通り過ぎ…出て行った…