言葉の出ないノブは






驚愕の表情を浮かべ…私を睨みつけてる





「ずっと…好きだった。ごめんなさい」





謝ったのは、ノブからの告白の時に言わずに逃げたことと…今更、言ってしまったこと…その両方にだった。





「なっ…なに言って…お前は、兄貴が好きなんだろ?だからっ…」




「ちがう‼︎ちがうの‼︎…ノブのこと忘れたくて…だって…彼女ができたから、私のことなんて好きじゃなくなったんだってそう思ったから…」





「なんだよ…それ…」





…今まで、あんなに言えなかった言葉がこんなにスラスラ言えるなんて…



言ったら決壊した河川のようにとめどなく涙が溢れでて…もう止まらなかった





力が入らなくなった私は、その場でしゃがみこんだ。



ノブは、それ以上話さず…私の嗚咽だけが、部屋に響いていた。