アキラの部屋は、市街地のわりに静かな所で




映画で観たような…そんな、素敵な所だった





送ってくれたアキラの友達に、お礼を言って別れた。





アキラは、相変わらず無言で





背中でついて来いと言っている。





部屋に着いても、それは変わらなくて





私の方から、話しかけることにした





「さっきの友達って、あの人も日本からの留学生?」





「…いや、子供のころからこっちに住んでるらしい。」




「そうなんだ」





「そういや、お前メシ食った?」





「うん、機内食だけど」





「なら、風呂入って寝ろ。明日、どっか連れてってやるから」





私たちは、これ以上話さなかった。






話したいことは、決まってた…





でも、話すと…終わってしまうから





お互い、それを知ってるから…






先延ばしにしてるんだよね…