「架也!!いるのか!!」




意識が遠くなりかけていた

それを引き戻したのは扉を叩く音と李希沙の声



「り……きさ…………」

「架也!!お前撮影始まってんだぞ!!なにやって…………」

「悪い…………こ……んな状態だから」





扉を開き俺の顔を見て黙る李希沙






「どうした…………その傷」

「別に……何でもねぇから…………皆に謝ってて」

「架也!!」

「これ以上詮索…………すんな」

「…………っ」





李希沙を追い払い扉を閉めた


閉めた扉の向こうから立ち去る音が聞こえる

これでいいんだ…………






張っていた糸が切れる



もう…………意識を保てねぇ







俺は再び意識を失った