「ぐっ……!!」
「貸せってのが聞こえねぇのか?」
こいつ顔殴りやがった
仕事あるのに
「もう一度言う。金貸せ」
「ハッ…………てめえに貸す金はねぇ」
「もう一発殴られたいようだな」
「うっ!!」
くそっ
身体中が痛い
気絶している間にやられたか
「架也お願い。私この人とやり直したいからお金貸して」
「俺に関係ねぇっ…………だろうが」
「私は母親よ?親の言うこと聞けないの?」
「お前を母親だと思ったことは1度もない」
もう、どうにでもなれ
金を貸すことを拒否する度に殴られる
身体の感覚が少しずつ失われる
しばらく殴られ続け動かなくなった俺を殴るのに飽きたのか
男とあいつは家を出た
逃げるなら今か…………