「ほんとに来たの」
「詩或~何で風呂に入ってんだよ。すぐ会いたかったのに」
「キモイ」
風呂上がりの詩或を抱き締める
シャンプーのいい香り
「ねぇ」
「ん?」
「話ある」
「何?」
「…………だから離せ」
「やだ」
離れたくないのに
詩或に睨まれたので仕方なく離れる
「覚えてる?恭を抜いたら話したいことあるって」
「あぁ」
「…………約束して欲しいの」
「約束?」
「そう…………離れないって」
離れる訳ない
だってこんなにも詩或が好きなのに
「約束するよ」
俺の言葉に詩或が少し笑ったような気がした
「詩或…………キスしたい」
「は?」
「拒否権はない」
甘い
詩或の唇はいつも甘くてとろける
「噛み付きたい」
「死ね」