「わー!泣かないのー!とりあえず、まずは冷たくしてくる理由を聞いてみるのがいいと思うよ?」

「うっ、うん、勇気を出して聞いてみるっ……」


 ガラガラッ、と、教室の扉が開く音がしたので、反射的にそちらを見ると、ちょうど寺本くんが登校してきているところだった。

 ぱちりっ、と、目が合う。

 すると、寺本くんはずかずかとこちらに近付いてきて、私のことを睨むように見つめてきた。

 なっ、なに……?

 というか、近付くなって言ってきたわりに、寺本くんから近付いてくるのはいいんだ……?

 ドキドキしていると、寺本くんは言った。