-ユイside-



ガラッとドアを開け、あたしは笑顔で



「ソウ!」



と呼んだ。



無視される予定だったのにソウから返ってきたのは意外すぎる一言だった。



「ユイ!本当はずっと会いたかったよ…。」



「え…?」



「ごめん、嘘ついて。」



「あたし、帰るね。ソウ、また明日!」



昔っからすごく空気の読めるカノンちゃんは家に帰っていった。



病室にはあたしとソウの二人だけになった。