オレは泣いた。



自分で情けねぇって思うほど泣いた。



悔しかった。



悲しかった。



そして、好きなやつすら守れない自分に腹が立った。



カノンがずっと慰めてくれたけど、それすら気にせずにとにかく泣いた。



「ソウ、いい加減泣き止みなよ。」



優しいカノンの声も無視して泣いた。



なんでオレなんだろう…?



世の中にはいっぱいいるじゃないか。



学校に行けるのに行きたくないって言うやつ。



生きられるのに死にたいって言うやつ。



走れるのにきついからサッカーの練習したくないってやつ。