「う~~~!緊張したぁ~~~!!」


とりあえず正体がバレてない事に安心して、ベタリと机に突っ伏す。


「5日間頑張ろうね栞ちゃん。イヤ……光」


「アバババ………“光”って呼ばれた事に一瞬ポカンとしちゃった……」


前の席の睦杜ちゃんのお陰で、重要な事に気がついた。


ここでは私の事を“栞”と呼ぶ人は1人もいない……皆“光”って呼ぶんだよね。


『私は栞』に囚われ過ぎて無視とかしちゃわない様に、気をつけなきゃ。


「そう言えば睦杜ちゃん、冴城君は光の事何て呼んでるの?」


「冴城君?“田薮”って呼んでるよ」