ようやく返事が返ってきたと思ったら、いつものハキハキした元気さが感じられない、低い声だった。


こ、この声……お昼休みに睦杜ちゃんと一緒に会話した時や、理科の授業中に当てられた時の返事と、同じ声だ………


普段の冴城君の声がスライムみたいな柔らかくてグニュ~~~ッとした声だとしたら、まるで割り箸ど真ん中にブッ刺したみたいな硬い声。


「今日……数学教えられない」


「ええっ!?」


色々と戸惑っていると、衝撃的な話を伝えられた。


「な、なんで!?って事は、勉強会無しって事!?」


「ああ……本当に悪い」