今度はなんだ
見ないことにしようと思ったが、結局覗いてしまった
ビニール袋だ。
ビニール袋がある。
キャットフードの入ったビニール袋。
それだけ確認して、上体を起こす。
今まで見た中で一番まともだ。
もう夜ごはん食べたくせに…
食べすぎで病気にならないか
散らかさないか心配だ
しかし止めない。
私は見て見ぬふりをする。
気がすんだらやめるだろう。
ほっとけほっとけ。
しかし…
ばりばりばり
キャットフードが散らばった音がした。
『やっちまったな…』
もう怖くてベットの下は覗けない。
ぽりぽりぽりぽり
かりかりかり
しばらく音は続く。
やがてヤツはのそのそとベットの下から出てきて、そのまま部屋から出ていった。
体重7キロ
オス
ヤツは黒猫
名前はタロ
この間は油揚げが転がっていた。
そのまえはパン。
スナック菓子をくわえていったこともある。
最近ではキャットフードを直食いし出した。
あだ名は“悪魔”
ヤツは黒猫
私の愛猫
END