*** 気づいたら、私はベッドの上だった。 「美結先輩、どうぞ。」 五月くんが、マグカップを渡してくれた。 「ありがと…」 私から出た声は、びっくりするくらい、細くて弱々しかった。 熱いココアと、五月くんの優しい眼差しに、涙が零れた。 五月くんは、やっぱり黙って、私を包んでくれた。