ホテルに着いた。

入るとすぐにキスされる。

そして徐々に服を脱がされる。

私はその間演技をする。

感じてるフリ。

男を喜ばせるテクニック。

この行為をしてる時

私は常に冷静。

でも、いつも思うことがあるんだ。

私は今、必要とされてる。

私はそれだけで充分だった。

男は必死に私の名前を呼ぶ。

そして行為が終わると

男は私を抱きしめながら眠りにつく。

それを見計らって私は着替えて

静かにホテルを後にする。

そして再び肌寒い街に出た。

「はぁ...これからどうしよ」

(あ、そうだ。また行こ)

......

カラカラーン

「しんさーん...へへ、また来ちゃった」

「おい、あや。いつも言ってんだろー?
ここは高校生が来る場所じゃないって」

「いーじゃん、堅いなー、しんさんは!」

「はぁ...」

ここは私が唯一くつろげる場所。

店の名前はbolta(ボルタ)。

しんさんが経営してるバーだ。