「おーっ、美晴さん。何かいいことがあったんですな」
テーブルの上に置いた煮込みハンバーグを見てお父さんがニヤニヤとからかう。普段なら今日は好きなアーティストのTVがあるだの可愛い服買っただのと報告するのだけれど今日はしない。お父さんには、恥ずかしくて言えない。
「あっ、そうだ美晴。今週の土曜日なんだけれど冴子と出かけてきていいかな?みんなで集まることになって少し遠出するから帰り、遅くなると思うんだけど」
「うん。せっかくなんだからゆっくりしてきて」
お父さんと冴子さんは高校の同級生。同窓会で再会して、お互いパートナーと死に別れしたこともあり、何度か食事をするうちに付き合うようになったらしい。
しかもお父さん高校時代、冴子さんのことが好きだったとか。
「まあ何かあったときのために悠貴くんには合鍵を渡しておくよ。美晴は行くんだろ?夏祭り」
思わず口に含んだ煮込みハンバーグを飲み込んで噎せる。お父さんにはお見通しか。でも目の前でニヤニヤしながら私を見るのだけはやめてほしい。
視線を合わせないように箸を進めモグモグと口を動かした。
テーブルの上に置いた煮込みハンバーグを見てお父さんがニヤニヤとからかう。普段なら今日は好きなアーティストのTVがあるだの可愛い服買っただのと報告するのだけれど今日はしない。お父さんには、恥ずかしくて言えない。
「あっ、そうだ美晴。今週の土曜日なんだけれど冴子と出かけてきていいかな?みんなで集まることになって少し遠出するから帰り、遅くなると思うんだけど」
「うん。せっかくなんだからゆっくりしてきて」
お父さんと冴子さんは高校の同級生。同窓会で再会して、お互いパートナーと死に別れしたこともあり、何度か食事をするうちに付き合うようになったらしい。
しかもお父さん高校時代、冴子さんのことが好きだったとか。
「まあ何かあったときのために悠貴くんには合鍵を渡しておくよ。美晴は行くんだろ?夏祭り」
思わず口に含んだ煮込みハンバーグを飲み込んで噎せる。お父さんにはお見通しか。でも目の前でニヤニヤしながら私を見るのだけはやめてほしい。
視線を合わせないように箸を進めモグモグと口を動かした。