「まさか、そんな結論出すなんて。あんたたちは、私の想像をはるかに超えてったわね。でも、義理の妹とは背徳感で結婚したくないなんて課長も単細胞というか、ややこしい人ね」

「でも、確かに義理の兄妹でも結婚できるけれど、そんなややこしい昼ドラみたいな展開よりは、普通に結婚出来るならそれに越したことないよ」

こんな風に笑い話にできるなんて思わなかった。義理の兄妹の結婚。それをなくして私たちの物語は語れない。私が勘違いをしたがあまりの暴走からの嘘恋。そして、私は本当に坂道を転がるくらいの猛スピードで、恋に落ちた。

「まあ、とっとと結婚してしまったほうが四人とも幸せかもね。でもね、ママ友戦争は怖いから気をつけるのよ！特にあんたみたいに自己犠牲タイプは狙われやすいんだから！」

いきなり話がママ友にまで飛んだことにはビックリ。どうやら琴美は友達からママ友戦争について散々聞かされて、自分は絶対に巻き込まれたくないとゾッとしたらしい。

「ボスママに嫌われたらおしまいよ。要領よく切り抜けること！いいわね」

「あはは。ママ友って気が早すぎる」

「で、結婚式はいつやるつもり？まさかクリスマスイヴとか言わないわよね？さすがに私、それなら参加できないわよ」

「えっ？まさか琴美、彼氏が？！」

「私のことはいいのよ。で結婚式は？」