次の日、私がこっそりと帰ると、まだ、冴子さんの靴があった。朝帰りなんて、鉢合わせしたらこれほど恥ずかしいものはない。足跡は立てないように、でも、少し早足で急いで自分の部屋に戻った。
時刻は朝の六時半。身支度を整え、朝ご飯を作ろうとしたら、キッチンにはお父さん一人。冴子さんは帰ったのだろうか。それともまだ、寝てるのかな。
「お父さん、昨日はごめんなさい。その勝手に外泊しちゃって」
「悠貴くんのとこだから、心配してないよ。昨日、冴子と話してたんだけど、籍を入れるのは、クリスマスもいいなと思ってさ。美晴はどう思う?」
トースターのチンという音がして、お父さんのパンが焼けた。それをお皿に入れて出してあげると、「ありがとう」と嬉しそうなお父さん。話すなら今しかない。
「お父さん、その再婚の話なんだけれど、少し待ってほしいの」
「えっ?やっぱり反対とか?」
笑顔が消え、シュンとしてしまったお父さん。「そうじゃないの」と否定するも言葉はなく、黙々とパンを食べ続ける。
「あのね、反対とかじゃなくてその・・・」
「そもそも美晴は、最初から反対だったもんな」
「違う!本当に今は反対じゃないの!確かに最初は再婚に反対というよりはお父さんの隣がお母さんの場所じゃなくなることが嫌だった。でも、今は違う。ただ、聞いてほしいことがあるの」
時刻は朝の六時半。身支度を整え、朝ご飯を作ろうとしたら、キッチンにはお父さん一人。冴子さんは帰ったのだろうか。それともまだ、寝てるのかな。
「お父さん、昨日はごめんなさい。その勝手に外泊しちゃって」
「悠貴くんのとこだから、心配してないよ。昨日、冴子と話してたんだけど、籍を入れるのは、クリスマスもいいなと思ってさ。美晴はどう思う?」
トースターのチンという音がして、お父さんのパンが焼けた。それをお皿に入れて出してあげると、「ありがとう」と嬉しそうなお父さん。話すなら今しかない。
「お父さん、その再婚の話なんだけれど、少し待ってほしいの」
「えっ?やっぱり反対とか?」
笑顔が消え、シュンとしてしまったお父さん。「そうじゃないの」と否定するも言葉はなく、黙々とパンを食べ続ける。
「あのね、反対とかじゃなくてその・・・」
「そもそも美晴は、最初から反対だったもんな」
「違う!本当に今は反対じゃないの!確かに最初は再婚に反対というよりはお父さんの隣がお母さんの場所じゃなくなることが嫌だった。でも、今は違う。ただ、聞いてほしいことがあるの」