「美晴ちゃん!」
お父さんの結果がわかる前日、久しぶりにリフレッシュルームまで足を向けてみた。そこにいたのは偶然、飲み物を買いに来たという唯野さん。
なんだか懐かしくて嬉しくてつい、勤務中なのに立ち話をしてしまった。
「お久しぶりです。お元気ですか?」
「元気よ。美晴ちゃんも元気?ではなさそうね。課長と会えないものね。課長もね、ずっと元気がないの。美晴ちゃんがいないからね」
「そんなことないですよ。だって、ミスする人間がいないんですよ。怒鳴らなくていいから楽だと思います」
そう、課長は怒鳴るのが苦手だと言っていた。私がいなければ、課長は怒鳴らなくてもスムーズに仕事ができる。
「ううん。美晴ちゃんがいないから元気がないの。課長はね、ずっと前から美晴ちゃんのこと、好きだったのよ。美晴ちゃんが課長のことを好きになる、ずっとずっと前から」
「・・・えっ?」
「・・・唯野さん。あまり無駄なおしゃべりは良くないですよ」
声のする方に顔を向けると不機嫌そうに腕を組んだ課長と目が合った。あの日から初めて課長に会った。少し、やつれてる。それに少しヒゲも生えてた。
でも、やっぱりメガネを掛けている課長モード。唯野さんはすいませんと課長にぺこりと頭を下げ、またねと言ってすぐに課に戻ってしまった。
お父さんの結果がわかる前日、久しぶりにリフレッシュルームまで足を向けてみた。そこにいたのは偶然、飲み物を買いに来たという唯野さん。
なんだか懐かしくて嬉しくてつい、勤務中なのに立ち話をしてしまった。
「お久しぶりです。お元気ですか?」
「元気よ。美晴ちゃんも元気?ではなさそうね。課長と会えないものね。課長もね、ずっと元気がないの。美晴ちゃんがいないからね」
「そんなことないですよ。だって、ミスする人間がいないんですよ。怒鳴らなくていいから楽だと思います」
そう、課長は怒鳴るのが苦手だと言っていた。私がいなければ、課長は怒鳴らなくてもスムーズに仕事ができる。
「ううん。美晴ちゃんがいないから元気がないの。課長はね、ずっと前から美晴ちゃんのこと、好きだったのよ。美晴ちゃんが課長のことを好きになる、ずっとずっと前から」
「・・・えっ?」
「・・・唯野さん。あまり無駄なおしゃべりは良くないですよ」
声のする方に顔を向けると不機嫌そうに腕を組んだ課長と目が合った。あの日から初めて課長に会った。少し、やつれてる。それに少しヒゲも生えてた。
でも、やっぱりメガネを掛けている課長モード。唯野さんはすいませんと課長にぺこりと頭を下げ、またねと言ってすぐに課に戻ってしまった。