「そう言っていただけると光栄です。でも僕たちが結婚することになれば義理の兄妹になるので結婚できませんよね?」
「いや、だから義理の兄妹はって、ああ、そうだね。美晴は義理の兄妹になるから、自分たちが結婚できないと思ってるんだよね?」
「えっ、あっ、う、うん。そうだよね?」
「そうですよね?徹さん?」
お父さんが大きく頷いている。良かった。一瞬、義理の兄妹でも結婚できるのかと思ってしまった。そんなわけないよね。だって兄妹なんだし。そう、私がこの真実を知るのは、ずっと先のこと。
「でも、お父さんたちがそれなら再婚できないよね?」
「僕だって、こう見えても父親だ。美晴の幸せが一番だよ。それに僕たちが再婚しなくても二人が結婚したら二世帯住宅を立てればいいだけだしね。いやぁでも考えたら面白いよね。嫁の父親と旦那の母親が同居なんて。まあ僕たちは再婚出来なくても気にしないし、一緒にいられたらそれでいいよ。ねっ、冴子」
「ええ。なんたって娘になるかもしれなかった子がお嫁さんだなんてなんだか素敵。悠貴が美晴ちゃんと結婚なんて夢みたいだわ。これからよろしくね、悠貴の母親の冴子です」
手を差し出され戸惑っていると見えないように靴を蹴られ苦笑しつつ手を取った。嫁姑問題はうちには関係ないななんてお父さんなんてすっかりその気になってる。
でも、後々に知るこの会話、全てが私が勘違いをしているからこそ便乗したニセモノの会話だったのだ。
「いや、だから義理の兄妹はって、ああ、そうだね。美晴は義理の兄妹になるから、自分たちが結婚できないと思ってるんだよね?」
「えっ、あっ、う、うん。そうだよね?」
「そうですよね?徹さん?」
お父さんが大きく頷いている。良かった。一瞬、義理の兄妹でも結婚できるのかと思ってしまった。そんなわけないよね。だって兄妹なんだし。そう、私がこの真実を知るのは、ずっと先のこと。
「でも、お父さんたちがそれなら再婚できないよね?」
「僕だって、こう見えても父親だ。美晴の幸せが一番だよ。それに僕たちが再婚しなくても二人が結婚したら二世帯住宅を立てればいいだけだしね。いやぁでも考えたら面白いよね。嫁の父親と旦那の母親が同居なんて。まあ僕たちは再婚出来なくても気にしないし、一緒にいられたらそれでいいよ。ねっ、冴子」
「ええ。なんたって娘になるかもしれなかった子がお嫁さんだなんてなんだか素敵。悠貴が美晴ちゃんと結婚なんて夢みたいだわ。これからよろしくね、悠貴の母親の冴子です」
手を差し出され戸惑っていると見えないように靴を蹴られ苦笑しつつ手を取った。嫁姑問題はうちには関係ないななんてお父さんなんてすっかりその気になってる。
でも、後々に知るこの会話、全てが私が勘違いをしているからこそ便乗したニセモノの会話だったのだ。