「どういうつもりなんですか?!」



レストラン近くのコーヒーショップで私は声を荒げた。お父さんの再婚話を受け入れられない私は、琴美に反対され、更には自分でもおかしいと思った作戦をつい、勢いだけで実行してしまった。

明らかにおかしいし、嘘をついている。更には、それが原因でお父さんたちの再婚は白紙になってしまうのではと思ったのに、なぜか相手はそれをサラッと受け入れただけでなく、結婚するまではっきりと宣言してしまった。



しかも!あり得ないのがまたその相手が鬼上司の時田課長だということ。


私のことを散々、怒鳴りつけるし、自分勝手な理由で残業代をケチる、私にとって、本当に苦手で関わりたくない上司。


それが、しれっと私の嘘に、便乗してくるなんて何か裏があるに決まっている。それとも、課長も私と同じで再婚には、反対ということ?

それなら二人で、再婚をつぶす良き仲間になれるのかもしれない。さっきは、お父さんの幸せをなんて思ったけれど、やっぱり私の気持ちは、そう簡単には譲れない。