確かに。そう言われたらそうかもしれない。今までこれは完璧なシナリオだと思っていたけれど、誰が、初対面の人間に好きだから結婚したいんだと言われて「わかりました」なんて言うんだ。
「冷静になった?それにね、義理の兄妹って・・・」
「そうだよね!うん。私、間違ってたよ。ありがとう、琴美」
「わかったならいいのよ。でね、美晴。義理の兄妹って・・・」
琴美が何か言いかけたけれど、チャイムが鳴ってしまい、お昼休みは終了。結局、私が今日まで練ったシナリオは真っ白な白紙になってしまった。
私は再婚は反対だけどその人と暮らしたり、一緒にいることを反対したいわけじゃない。
ただ、籍を入れて私の『おかあさん』になるのが嫌なだけ。一緒に暮らすだけなら許せる。でも、それなら、籍を入れない意味がないか。
結局、その作戦を諦めた私は渋々お父さんと待ち合わせをして再婚したいという人と会うことになってしまった。
「美晴、緊張してるのか?さっきから全然話さないけれど・・・」
確かに普段は来ることのない高級レストラン。敷き詰められた真紅のカーペットの上を歩くだけで萎縮してしまってる。
でも、それよりやっぱり再婚だけは、どうしても認めたくない。だけど、他の作戦が思いつかない。
お父さんが、個室への扉に手を掛け、ギーッと音を立てて開いた瞬間、もう止まらなかった。
「冷静になった?それにね、義理の兄妹って・・・」
「そうだよね!うん。私、間違ってたよ。ありがとう、琴美」
「わかったならいいのよ。でね、美晴。義理の兄妹って・・・」
琴美が何か言いかけたけれど、チャイムが鳴ってしまい、お昼休みは終了。結局、私が今日まで練ったシナリオは真っ白な白紙になってしまった。
私は再婚は反対だけどその人と暮らしたり、一緒にいることを反対したいわけじゃない。
ただ、籍を入れて私の『おかあさん』になるのが嫌なだけ。一緒に暮らすだけなら許せる。でも、それなら、籍を入れない意味がないか。
結局、その作戦を諦めた私は渋々お父さんと待ち合わせをして再婚したいという人と会うことになってしまった。
「美晴、緊張してるのか?さっきから全然話さないけれど・・・」
確かに普段は来ることのない高級レストラン。敷き詰められた真紅のカーペットの上を歩くだけで萎縮してしまってる。
でも、それよりやっぱり再婚だけは、どうしても認めたくない。だけど、他の作戦が思いつかない。
お父さんが、個室への扉に手を掛け、ギーッと音を立てて開いた瞬間、もう止まらなかった。