「笑ったな。良かった。さっきまで泣きそうな顔、してたから。よく頑張ったな。大丈夫、心配しなくてもお前の良さは俺がちゃんとわかってるよ」




ポンポンと頭を撫でられ優しい笑みを浮かべられる。それだけで堪えていた涙がジワジワと瞳を潤す。



怖かった。勝手に決めつけられて怒鳴られて認めざるを得ないと思ったけれど課長が助けてくれた。



「なんだよ?今になって泣きたくなってきたか?いいよ、特別に炭酸のせいにして泣いてろ」

「なんですか、炭酸のせいって」

「お前、俺が止めなかったらまた名乗り出るつもりだったんだろ?本当に俺が守ってやるから無茶ばかりするんじゃないぞ」

課長が油を売ってるわけにはいかないと、すぐに戻ってしまったけれど、私には全部飲んでから戻ってこいと言ってくれた。

私だって、いつまでもこんな風に泣いてばかりいられない。もう立派な大人。課長がオンとオフをしっかりと切り替えているように、私もそうできるようになりたい。

そして、いつか私の気持ちを伝える。そう心に決めた。