「さっき、トイレで超可愛い子見ちゃった!」


「へーぇ、どんな子?」


女の話に、大和が食い付いた。

女は目だけで上を見て、思い出している。


「栗色のふわふわの髪で、小悪魔メイク!
大きな茶色の瞳で、小さい顔。
モデルみたいなの!」


「…愛内?」


ふと、浮かんだ奴の名前を口に出した。

俺、こんな時もあいつを考えてるのかよ…。
自分で、少し呆れた。


「翔の学校の制服だったよーっ?」


「翔の言う通り、、萌ちゃんじゃない?」


「あんな可愛い子、居るんだねっ。
大和か翔のセフレ?」


大和の隣に居た女が言った言葉に、ムカついた。


それでも俺は、愛想笑いで通した。

あんな女、どーでもいい。


「軽そうだよねっ!
超遊んでそうなんだけど!」


「分かる分かるっ」


ヘラヘラ笑う女を見ていると、何だか許せなくて。

俺は、机に手を付いて立ち上がった。