「けー・・・た?」


「・・・・」


恵大は何も言わない。


「ふざけんのいい加減やめてーや。みんな困ってるやろ??いい大人が何してん?」


「・・・・」


「ッッ・・・!!何でっ!!何も言わないんよっっ!!答えてやっ何か言ってやっ!!!」


「みぃちゃんっ!!恵大はもうっっ!!」


後ろからおばさんに抱き抱えられる。
私はそれを振り払う。


「約束したやろ!?破るつもりなん!!私の事お嫁さんにしてくれるってゆったやん!!!!!」



ーーーーーー・・・・。


まだ、幼かったあの日。
幼なじみだった私等は、ある一つの【約束】をしたんだ。


『大きくなったら、みぃの事お嫁さんにしたる!!』


『えー嫌やー。』


『ちょぉみいっ!!酷いわぁっ』

『嘘や。約束な?』


『ぉん。約束』


・・・・・・・・・ヤクソク。


あれから、20年。
何度も、何度もすれ違って。
でも、やっとここまで来た。
・・・なのに。


「何で私だけ置いていくんよ!!」


「・・・」



ーーーポタ。ポタ。


一人でに涙がおちてゆく。