「そんな事、そんな事ないよぉ。私は、私はもう分かってるもん」

ひかりは優しい瞳で少年の蒼い瞳を見上げていた。


そしてひかりはゆっくりと少年の唇にキスをした。

少年もゆっくり瞳をとじ、ひかりのことを抱きしめた。
周りは秋の澄みきった綺麗な風の音と満月の月明かりだけが二人を包みこんでいるだけ・・・・。




そして、失恋した彼女の心の傷も塞がっていた。







彼女が目を開け時、彼女の胸の中には悲しみにくれていた時、森の中に消えた黒猫がいた。

ひかりは優しい瞳で言った。





「やっぱり貴方だった」






黒猫は言った。

「き、き、気持ち悪くないのか!?」

「おいら、化け猫だったんだぞ」



ひかりは瞳から涙を流しながら言った。