「高校?」


「うん♪夕貴の学校見てみたいって彩が」


「いいけど…」


あんなトコ何もないぞ?

と思ってしまったあたし。


あの日以来、ハルと彩さんと3人で遊ぶようになっていた。


「行くよー」


「はぁい」


あたしたちの高校はここから電車で30分のところにある。

思い出がつまってる、宝物みたいな場所。


「ハルも彩さんも、すごいトコ通ってんだねえ」


名門校、と呼ばれる高校だ。

あたしの母校を見てガッカリされないかな。


「夕貴、ちょっと様子見てきてよ」


「あ、うん」


リムジンを降り、久々の校門へ。