コンコン― 「はぁい」 「思ったよりイイとこじゃん」 ユウキが入るなりあたしに抱きついて言った。 「…もうっ」 「誰も邪魔しないよ?」 ユウキの馬鹿。 そんなの分かってる。 「夕貴」 そっと触れる唇。 「ん…っ…」 あたしの頭を押さえると、深く深くキスをする。 「夕貴…クス…」 「だめだ…ってば。挨拶しなく…ちゃ…」 そう思うのに。