なのに。

寂しい――だなんて。




「彩、来たのか」


「うん」


せっかくの大会なのに。

違うことで頭いっぱいだ。

ハルはいつ出て行くんだろう。

まさか、今日?

あたしあれ以来、口利いてないのに。



「ごめんっ達也…」


気付くと会場を抜け出していた。