コンコン― 「彩?」 「……た…つや…」 「いるのか?」 助かった… 「助かったと思ってんの?」 ハルの表情はゾクリとするほど冷たかった。 どうして? どうしてあたしなの? 「このままドア、開けようか」 クスクス笑いながらハルが言った。 あたしの制服は乱れて、ハルと床に倒れこんでいる。 「やめて」