「おかえり~彩ちゃん」


みつるさんがキッチンから顔を出す。

いい香り。

安心する。


「何か手伝いましょうか?」


「ええって~。ゆっくりしとき」


「……はい」


ようやくここのリズムにも慣れてきた。

みんな優しいし。

ある人物を除いて。