「スグル……?」 ドサ、という音がした。 あたしは反射的に部屋を飛び出した。 「スグルっ!!」 ガチャ― 窓際に倒れたままのスグル。 なに、どうしたの。 「ちょっと……」 近づいたあたし。 グイッ― 「びっくり?」 引かれた腕は、力強くて。 月に照らされた瞳は―― 「ばかっ!!うそつき!!」 とても美しいと思った。