「…好きなんだよ、っっ」
押し殺しきれなかった。
この恋。
この愛。
この言葉。
押し殺しきれなかった
この言葉は
シャワーの音と共に
流れてゆく。
俺、惨めだよな。
泣く⁇
泣かない。
それ涙⁇
違う。
諦める⁇
んなわけない。
辛くたって欲しい。
誰にも渡したくない。
羅夢だけは。
ガチャッ
「お兄ちゃん‼︎
そこにある洗顔取って〜」
バスタオルで
体を隠す羅夢。
馬鹿だ
本当。
「お兄ちゃん…?
寒いよぉ〜早く〜!笑」
「うるさい、ちび。
ん。洗顔ってこれだよな?」
「あ、これこれ‼︎
ありがとぉ〜♩助かる!」
「はいよ
んじゃ、後でなちびちゃん。」
ポンッ
「む。
ちびちゃんって言わないでよ!笑
お兄ちゃんが大きいの!
…べろべろべー。」
ガチャッ
ったく中身も幼稚。
可愛いな、本当。
俺はその後
何も考えず何も言わず
また二階へ戻った。