『私、あなたがいるから強くなれそう。』
笹野は川瀬を見て微笑んだ。
『今までたくさんごめんなさい。こんな私と…笹野プロダクションの娘としてじゃなく、笹野ひとみとして仲良くしてくれる人がいましたら、よろしくおねがいします。文句がある人も家柄なんて気にしないで、どんどん言ってください。』
深々とお辞儀をして笹野は走り去った。
みんな、つえーよな…
この何日間で、川瀬も笹野も
どれだけ苦しんだんだろう。
笹野も家柄にとらわれて何年も苦しんできたんだな。
そんなやつを俺は責めれない。
川瀬が許すっつーんなら、俺的にはどーでもいいしな。
「姫野…笹野さんは?」
俺の胸から顔を離してそう聞く顔は…
「やべえ…」