「速...。」


え。陸速すぎない!?


あっという間に、一人抜かして2位。

もうすぐで、トップに追い付きそ...!?




「あッ...!」

陸、転んだ!?


どんどん、トップとの差は開いていく。

すぐ陸は走り始めたものの、足をひねったせいか、スピードが落ちている。





けど、





『絶対、1位になってよ!
 学生最後の体育祭なんだし、負けたくないじゃん?』


『俺が誰かより遅いと思うか?』




1位になるって言ったよね。

陸、頑張れ...。



「陸ー!頑張れーッ!」



気付けば私は、周りの目なんか気にしずに、叫んでいた。