放課後


「絢ってさ、好きな人とかいるの?」

帰り道、なんとなく絢に聞いてみた。




なんとなくというか、光紀にさっき聞いたら、絢のこと好きって言ったから、聞いたんだけど。


「えっ!何その急な質問っ!」



何ていいながらも、絢は少し顔を赤らめている。


「えー!教えてよー!」

「でも、かなわないから...。」



絢の顔が、一瞬真剣になった。


「え...。何で?」


私は聞き返す。