最悪彼氏×最悪彼女



あの後、陸は私の家に電話して、授業をさぼって、私を家まで送ったらしい。


しかも、私、一回も授業さぼったこと無かったのに...。


けっこうショックだったりもする。




そして、私と陸。



2人そろってさぼりなんて...。




絶対に何か言われる。


変な噂たっちゃうな。


はあ...。



「大丈夫だろ。」


急に陸が隣からそんなこと言うなんて思ってもみなかった。



「へっ?なにが?」


「どうせ、変な噂とか立つとか思ってたんだろ。」



ギクッ

何でばれてんの...。


「お前、分かりやすい。」


え、私って顔に出やすいの!?




「まあ、いいじゃん...。
 俺ら...恋人...なんだし?」



最後の声は消えそうになるくらい、小さかった。

けど、陸の顔が赤い。


「ふふっ、そうだね //」




私、幸せだ。


たぶん、私の顔のほうが、赤いだろうな...。



学校に着くと、やっぱり、私たちの周りに人が集まる。



「陸~、お前昨日さぼって何してたんだよ!?」

「しかも、会長と一緒で~」

「美帆!まさか、復縁とかっ?//」



明らかにしたごころ丸見えで、聞く生徒たち。



あああ。

穴があったら入りたい ...。



恥ずかし...///




陸、どんな反応するのかな...。


ちらっと、私は陸の顔を見上げる。



すると、陸は私の手を握って(いや。恋人つなぎってやつ!?////)、みんなにそれを見せるかのように言った。



「美帆は、俺の彼女だから。」



みんなはそれを見て、固まってる。




でも、その一言で、私は今にも倒れそうだった。

すごく安心する。

幸せだよ。




...あれ?



陸、今、『美帆』って言った...?


え?



私の心臓、やばい気がする。





私の顔は、一気に真っ赤になった。

湯気でも出そうなくらいだよ...。




その変化に気付いた、さっきの生徒たちは、


「バカップル誕生~!!!!」


とか言って騒いでる。







もう一回、陸のほうを見た。


それに気づく陸。



「行くか。」

「うん...。」




私、やっぱり世界一幸せだ。



陸、これからもずっと2人でいようね。





ずっと幸せ。





...だと、思っていた。