今日は残業で遅くなってしまった。

もう8時だった。

「あれ?省也の靴?帰ってる?ただいま~!」いい匂いがした。

彼はキッチンにいた。

「おぅ、帰ったか。遅かったな。俺の作ったビーフシチュー食う?」

「省也、お料理するの?」

「何だよ、心外だな。俺だって料理くらいできる。」

「うっそ!」私は驚いた。

「びっくりよ!」

「食ってから文句言えよ。」

「文句なんて言うわけないじゃない。」

彼が作ったビーフシチューはすごく美味しかった。

先週係長にご馳走になったxxホテルのランチで

注文したものよりも美味しかった。

「どうだ、旨いか?」

「すっごくすっごく美味しい!省也、シェフみたいね。

こんなに上手に作れるなら私のより省也のご飯の方がいいなぁ。」

「そんなに誉めるなよ。」

「ホテルのランチより美味しいのよ。お代わりある?」

「もちろん。」

「私、省也も欲しい、ダメ?」

「いいよ、食ったらな。」

「うん。」

彼の作ったご飯が美味しすぎて私は満腹になった。