翌朝。

「沙月、いつまで食ってんだよ。バスが来ちまう。行くぞ。」

「あん、待って、省也!」

「おっせぇんだよ。」

「ぶぅ、いいわよ。先に行ってくれて。いつもごめん、省也。」

「バカだな。俺はいつもの朝のこの光景を楽しんでいるんだ。

沙月が朝っぱらからあまりにも可愛すぎるからだ。」

私は省也の軽いキスにドキドキした。

「俺は週末が待ち遠しいんだ。沙月はどうだか知らないが。」

「私も同じよ。省也と同じ気持ちなの。でもまだ水曜日だわ。」

「しょうがないな、俺の子猫ちゃんのわがままには参っちまう。

今日の夜は寝ないで待ってろ、いいな?」

「うん、私待ってる。」

「よ~し、いい子だ。先に行くからな。」

「うん、行ってらっしゃい。」

省也のキスが嬉しかった。

もっともっと欲しい。

省也で狂いたい。

早く夜にならないかしらと思った。