省也!

やっぱり同僚が言ったように、彼ってモテモテなのかしら?

あんな美女が束で囲んでいたらと思うと気が気じゃないわ。

これって立派な嫉妬?

でもあの美女と私じゃ、比較にならないわ。

省也は私のどこがいいのかしら?

今日はガックリだ。

もう先に寝ちゃうからね。

きっと美女達と午前さまかもしれない。

悔し~い。まだ火曜日だし。

やっぱり今週はアンラッキーなんだわ。

省也の腕の中で眠りたかった。

昨夜も今夜も一人だった。

ベッドの中が寂しい。

省也、早く帰って!

私は疲れていてすぐ寝てしまった。

カチャッ。

俺はそっと鍵を開けた。

「ただいま、沙月?」寝室をのぞいた。

手元の小さいライトだけがぼんやりと沙月の寝顔を照らしていた。

彼女の静かな寝息に俺は安心できた。

「可愛いヤツ。」

プレゼン高城、俺の沙月に手を出すなよ。