私は係長と居酒屋ののれんをくぐった。

「いらっしゃいませ~2名様です。」

「火曜の夜に混んでいるとは。」係長は店内を見渡した。

彼は生ビール、私はカンパリで乾杯した。

「あ~美味しい!」私はにっこりした。

「その笑顔で疲れも吹っ飛ぶよ。」

「係長、まだ1杯目ですよ。

来週もプレゼンが入っているんですから

根を詰めずにひと息ふた息入れてくださいね。

私で良ければご飯くらいご一緒しますので。」

「ありがとう。そう言ってくれるだけで心が安らぐよ。」

「またまた私を持ち上げてくださっても何も出ませんから。」

私は係長を相手にかなりおしゃべりをしてしまった。

すでに軽く3時間は経っていた。

「私、お冷やをお持ちしますね。」

ウォーターサーバーのカウンターへ行き、冷水をコップに入れた。

2つ目のコップにも氷をポシャンと浮かべた。