次の日の朝が来た。

「沙月、いつまで食ってんだよ。先に行くぞ!」

「省也、今日は一緒のバスに乗るわ、絶対!」

私はガムを口に放り込んで省也を追った。

「今日も残業で遅くなるから寝てていいぞ。」

「うん、わかった。お仕事頑張ってね。」

駅で別れた。

ウィークデーはやっぱりすれ違いが多かった。

その代わり週末は朝からゆっくり省也に甘えられるわ。

そう思って気を取り直した。